[書評] 英作文講義の実況中継
英作文講義の実況中継
対象者
- 中級者(中学文法を学習した人)
- 英作文が必要な人
- 英会話が上達したい人
本の特徴
- 代ゼミ講師・大矢復氏の大学受験用英作文対策本
(一般用には「英作文 TRY AGAIN!」という書籍名で販売) - 大学受験用の書籍で説明がとてもわかりやすい
- 文法事項ごとに日本人が間違いやすいポイントが整理されている
- 文法事項の復習にもなる
- 自由英作文対策もわかりやすく、英検対策などにも有効
- 例文音声は付属していない
英作文はこの本から
大学受験英作文対策の定番の本 です。
著者は、代ゼミ講師・大矢復先生。
発信型英語という視点で文法事項がわかりやすくまとめてあり、
大学を受ける人だけではなく、すべての英語学習者が読んだほうが良いと思うほど素晴らしい内容の本です。
自由英作文の内容も基礎的な考え方がしっかりまとまっており、私は英作文のあるテストの前には必ずこの本を見直します。
また、英語を話すときも、この本の知見がいろいろなところで活きているなと思います。
英作文のトレーニングをすることで 「アタマの中で英文を作り出す発想」 が鍛えられ、英会話力の伸びに繋がります。
著者の大矢氏は、予備校で生徒が英作文でする典型的な間違いを見てきました。
その経験をもとに、日本人が間違えやすい落とし穴、ポイントが文法事項ごとにまとめてあります。
日本語と英語のギャップを意識
英語の学習では、日本語と英語のギャップを意識することが大切 です。
英語と日本語は、世界の言葉の中で最も類似性がないものと言われています。
ですので、日本語 → 英語に変換するときは、そのギャップを意識して考え方を変える必要があります。
本書は英作文の間違いを訂正する形式で説明されているため、日本人がギャップと感じるポイントを理解しやすいです。
上級者へのステップとして、自分で自分の英語の間違いに気づいて、それを訂正していくということ(セルフコレクション)が必要になります。
この本に載っているポイントを理解すると、そういったセルフコレクションができるようになり、通じにくい英文を書いたり、英語を話すことが減っていきます。
リーディングやリスニングの学習だけでは、自分から発信する英語力は伸びません。
発信型学習の基礎を学ぶ本として、本書をオススメします。
少し残念だなと思うポイントは、例文の音声などは付属していないことです。
例文音声があれば、理解した例文の暗記など学習の幅も広がると思います。
使い方
Part1 を中心に学習、Part 2は適度に参考にして、自由英作文対策が必要な人は Part3 を学習しましょう。
全体をざっと読んで考え方を理解するだけでも得られるものがあると思います。
Part1 は訂正を必要な例文を、自分で正しい英文に直せるようになるところを目指しましょう。
Part3 は実際の英文を書いてみて、可能であればネイティブの添削を受けると良いと思います。
現在はオンラインで英文を添削してくれるサービスなどもあります。
まとめ
- 文法を確認しながら、英作文の学習ができる本
- 英作文を学習することで、英会話力を伸ばすことができる
WRITER
- はるちか
- 英語講師
TOEIC 975点 英検1級